香りの夏

今、目の前にパセリの花をいけて眺めています。

五月に降る雨は草木を一気に生長させる力をもっているようで、私が二週間留守にしている間にプランターのパセリは今までになくすくすくと生長していました。その花をテーブルにいけてみたのです。パセリの花は茴香の花に似ています。パセリも茴香もセリ科ファミリーの親戚同士ですから。花火が散ったように咲いているパセリの花には小さな虫が何匹かしっかりとしがみついているのが見えますが、みんなじっと動かないのは日曜日の朝だからでしょうか?

数ヶ月前、夜になるとベランダで物音がし、怖くて朝を待って見てみると、必ず丸いプランーがひっくり返っていたことがありました。ベランダを通り過ぎる猫の踏み台にでもなっているんだろうぐらいに思っていました。何度かそんなことが続いたある晩、音がした時にそぉっとのぞいてみると、太った猫が丸いプランターに鎮座しています。明かりをつけると猫は驚いて去っていきました。私のほうこそ驚きました。座り心地よさそうに猫が鎮座していたんですから。その丸いプランターにはローズマリー、アップルミント、キャットミントが植わっていました。どうやらその猫はミントが大好物だったようです。キャットミントの名の由来はどうやらミント好きの猫にちなんでつけられたのでしょう。そして私のプランターには、ローズマリーだけが残されていました。

五月を迎え、ローズマリーの横からアップルミントだけがまた芽を出しはじめています。手入れの行き届いていない他のプランターにも、去年の花が種を落としたのでしょう、紫蘇の芽も出てきています。バジル、チャービル、スープセロリも植えました。今から梅雨明けの香りの食卓が楽しみです。